日経225先物のトレーディングに惨敗し、資金が底をつく寸前になった。
元手が50万円になってしまうと、日経225先物はギリギリ1枚のトレードが
できたとしても、1回間違えただけで追証で再起不能になってしまうかもしれない。
負け癖がついている今、それを行えば、失敗の可能性は限りなく100%に近い。
今の私は、50万円でまた1から再起をはかる以外に選択肢がないのだから、
他の手を考えなければならない。さて、どうすればいいか?
そこで目をつけたのが、日経300先物である。
日経300先物は人気がないので参加者が非常に少なく、流動性リスクが高いが、
証拠金も1枚8万1千円(タイコム証券の場合)と少なく、50万円でも5〜6枚を
建てることができるので、日経225先物にくらべれば資金管理上のリスクが少ない。
実際に日経300先物を取引してみると、1日の出来高が少ない時で10〜30枚、
多い時で1000枚を超える程度であり、すごく閑散としている。
実際の指数ともあまり連動せず、成行きだととんでもなく値が飛ぶし、
指値だとなかなか約定しないことが多い。特に板情報を見ていると、
1枚の注文を出すと注文が1枚単位で板に載るので、まさにオークションの感覚である。
日経225先物に比べて取引スケールも約5分の1だが、レバレッジは決して低くない。
5枚単位で取引すれば日経225先物と同じくらいの損益を出すことができる。
でも、売買損益に対する手数料率の高さには気をつける必要があるだろう。
日経225先物ならば1ティック(10円)上がっただけでも利益が出るのに、
日経300先物だと、5ティック(0.5ポイント)で損益分岐点になる。
つまりはデイ・トレードには全く適していない銘柄ということになる。
日経300先物は、中期のスウィング・トレードに適していると思う。一度ポジションを
持ったら、大きく値が動くまで育てておいて、寄付きか大引けで利食いをする。
50万円の元手で1〜2枚単位でトレードしていれば、逆に動いたとしても十分に
持ちこたえられるはずなので、利食いルールさえきちんとしていれば、
大きな失敗はないだろう。私はしばらく、これでやっていこうと思う。
元手50万円で株を買おうと思ったら、500円以下の低位株を1000株買うか、
5000円以下の中位株を100株買うか、という選択肢になるだろうが、
それだと支払手数料を超える利食いをするのは困難を極めるだろう。
しかも低位株の場合、倒産リスクもある。
日経300先物の場合、例えば現在の価格が 167.5ポイントだとすると、
81,000円の証拠金で、これの1万倍である 1,675,000円を買うことになる。
現物株の場合、もし 167.5円の株を1万株買おうとすると、
実際に 1,675,000円の元手が必要になる。
この2つは同じ条件の取引に見えるかもしれないが、
資金管理上の優位性を考えると、大きな違いである。
元手が180万円だったとすると、
前者は全資金の約 5%を投下しただけに過ぎないが、
後者は全資金の約95%近くを投下したことになる。
どちらも得られる利益はほぼ同じなのに、
資金管理上のリスクがこれほど異なるのである。
ましてや、元手が50万円だったら、どうなるだろうか?
日経300先物ならば同じ1万単位で買えるけれども、
現物株の場合は、2000株しか買うことができず、利益は小さい。
「先物」というと、危険な投資という先入観があるが、
(ギャンブル、バクチ、破産、追証、借金 等々)
実は、資金管理上のメリットを理解したうえで取引すれば、
現物株よりもずっと確実でリターンが多い投資法なのである。
投資額を全資金の10%程度で回していけば、よほど
下手な手を打たない限り大きな失敗をすることもないだろう。
今の私は元手50万円なので、最低でも約20%の資金を
投下しなければならないので、若干ハンディを背負っている。
先物で失敗する人に共通しているのは、全資金の50%以上を
投下するという過ちを犯すことである。これには2種類あって、
・儲かってきたので一気に勝負に出ようとして投下量を増やした。 → ★貪欲★
・損して元手が減ったのに投下量を減らさなかった。 → ★恐怖と貪欲★
という悪しきパターンである。
これでは先物の優位性を捨ててしまったも同然である。
さて私は、スタート時点で資金管理上のミスを犯していたことになる。
180万円の元手で証拠金51万円の日経225先物を取引することは、
全資金の33%をリスクにさらすことになり、これだけでも黄色信号である。
そして元手が100万円を割って赤信号が出たにもかかわらず、
同じように日経225先物を取引して、そこから全敗を喫した。
日経225先物はやはり250万円の元手が最低ラインになるだろう。
これでもリスクは大きいので、できれば500万円欲しいところである。
その元手を用意できる人はそれほど多くないだろう。
だから私は、提案する。
・自分の会社を作って法人口座で取引をしよう。
・その中から元手50万円(以上)を用意して、日経300先物でスキルを磨こう。
・トレーディングで自分のビジネスをヘッジして、好きな仕事だけをやって生活しよう。
そのために、日経300先物の流動性をもっと増やしていく企画が必要である。
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